2006年3月アーカイブ

忠鳥エステル

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bun119
エステル:は!いない!

bun120
エステル:父ちゃんがいない!

bun121
後ろでは構わず一人遊んでるが・・・

<解説>
賢いねえ、分かるんだねエステル。エステルに話しかけると何と彼女(エステルはメスの可能性大)は聞いてくれるんですよ。ずっと首傾げて。しかしメレス、馬鹿まるだしだぞ。馬鹿な子ほど可愛いって言うけど。(ちなみみにメレスはメス)

 その頃星山村ではショッキングな由紀の失踪事件は誰もが知っていた。小、中学校は休みだった。星山村の一大行事馬術大会が行われるためだ。星山村は馬の村と言われている。そんな中一人の旅人がやってきた。旅人は十代半ば程の少年だ。茶色い馬に乗り白いローブを着て鳥の頭のような形の兜をかぶっていて顔が見えない。手には手袋をしている。かなり変な格好の旅人だ。
「あ、ファルコン!」
旅人に話しかけた十代の半ばかそれより下の一人の少女。ポニーテールの黒い髪に黄色いコートを着ている。彼女も旅人で少し前からこの村に来ている。大きな肩掛けバッグを肩にかけていた。
「やあ、シグ。」
ファルコンと呼ばれた旅人が言う。あの少女はシグという名前らしい。
「キール元気にしてた?」
シグはファルコンの乗る馬を触りながら言った。
「キールなら快調だよ。」
ファルコンが答えた。その日の晩、二人は宿屋に泊まった。
 案内された部屋に入り、畳の床にシグは仰向けに寝っ転がった。ファルコンも座り込む。シグは黄色いコートの下には黒い長ズボンに薄い水色の防水パーカーを着ていた。その下には白い半袖Tシャツを着ている。先が矢印の形になっている尻尾が生えていて背中には大きなコウモリのような翼が生えていた。ファルコンの体には紫色の羽がびっしりと生え、頭は隼の頭をしていた。足も隼のような足をしている。白いローブの下にはアームガードとすね当てを着け、黒い長ズボンをはいてベージュの長袖のポロシャツに革製の茶色い胸当てを着けている。二人はしばらく休んでいた。二人とも魔界から来たのだ。
「あー気持ちいい。」
シグはファルコンに肩揉みしてもらっている。肩揉みが終わってから二人は楽しそうに会話していた。
「ほんとに危なかったよ。僕もうかつだなあ。」
ファルコンが言う。
「ほんとにうかつだね。そんなんでよく旅なんかできるよねえ。人のいいファルコンはかつがれたなあ?」
シグがいつものからかい口調で言う。
「ま、まあねえ。」
ファルコンが答える。しばらく会ってなくても親友は変わっていなかった。
 次の日。つまり馬術大会の日、シグは沙月(沙月は由紀の同級生の女子)や周や赤音といろいろと会話をしていた。沙月や周や赤音はどこか寂しげでもあった。
「学力的には最低じゃねえか?」
周がシグに言う。
「あはは、あたしは旅人だから勉強はあんまりしないからなあ。」
シグがぎこちなく笑う。
「学校には行ってないの?」
沙月が言う。
「失礼な!行ったよ!」
遠くではファルコンが愛馬キールの世話をしている。白いローブは着ていないが兜はかぶっていた。
「あの旅人さんも馬術大会の出場が決まったんだってさ。」
沙月が言う。
「そうなの?」
赤音が言う。みんなが雑談をする中美紀は離れた所で失踪した親友と過ごした日々を思っていた。目を閉じればショートカットの短い黒髪の由紀ちゃんと呼んでいた幼馴染みの姿が見えた。美紀はかぶりをふった。由紀の事ばかり考えるのはやめよう。
 そして馬術大会でファルコンは若いながらも見事な馬術を披露した。
「すごいですね。」
盛り上がる会場で美紀が言う。中学生達も盛り上がっている。退場する時退場門の前でキールは後ろ足立ちになっていなないた。会場は相変わらず盛り上がっていた。
 宿屋でくつろぐ二人。
「君の幼馴染みは魔界の入口がビブロスト以外にあるかもしれないって言ってたね。」
ファルコンが言う。
「ガルムねえ。それを調べに行くってさ。心当たりがあるらしいよ。」
シグが言う。ビブロストとは魔界と人間界の境目と言われている集落だ。(もっと分かりやすく言えばオリバートの喫茶店がある集落)人間界の人間達のほとんどはビブロストの存在を知らない。知られては困るのだ。魔界が人間の手で冒されたりしては大変だ。人間界の人間というのは自分の見たものだけを知って育ち、自分達と違っていて、しかも未確認生物だと何でもかんでも無理に調べようとして捕獲しようとする。シグは翼と尻尾を見られて危うく捕まりそうになった事がある。
「もし別の所に入口があったりして、それで人間界の人間が入り込んだりしなきゃいいけど。」
ガルム本人は今どうしているのだろか。
<解説>
シグとファルコンも登場しメインキャラクターは全員そろいました。シグは前回の番外編旅人の過去で登場したシグと同一人物です。

 俺はガルム、半魔狼だ。父は魔狼で母は人間。魔狼は普通大狼の姿が本当の姿で人間の姿が仮の姿だ。人間の姿でもふさふさの尻尾はついたままで消す事はできない。しかし、俺はその逆で人間の姿が本当の姿で尻尾もついたままではなく狼に変身した時だけ尻尾がある。
「わーい、ははは。」
シグが走るのを俺は追いかけていた。俺の父は北方魔狼族の族長だ。その時の俺はまだ氏族の所にいた。十歳だ。シグは火の悪魔の父と人間の母の間に生まれ、人間の国で生まれたが小さい頃に国が火の悪魔によって滅ぼされ、彼女と彼女の姉だけが生き残り、この部族のもとにやってきた。みんなは彼女たちを受け入れ、俺の父の保護下にある。だから仲がいい。
「おい、飛ぶなよ!卑怯だぞ!」
シグが飛び始めた。全く、飛べるのはおめえだけだっつの。
「やーい、やーい、悔しかったら飛んでみろ!」
飛べない者への侮辱か?俺は狼に変身した。銀色の目の白に黒い柄の体長2、5メートルの狼だ。飛び跳ねて捕まえようとしたが無理だった。もう少しだったのに。走り疲れて俺たちは休憩していた。
「もう少しだったのにね。」
「うるせえ。」
シグと俺の会話だ。と、父のいるテントが騒がしくなった。
「エイヴァン、族長は俺だ。なぜ分からない?」
「しつこいぞインフェルノ。」
エイヴァンとは父の名でインフェルノは父の弟の名だ。なにやってんだろう。
「何してるんだろう。」
シグも同じ事を思ってたらしい。それから母とリリさん(つまりシグの姉)の手伝いをしていた。
「ちょっと行ってくる。」
リリさんは父のいる方へ歩いて行った。それから少したって、
「ぎゃー!」
リリさんの悲鳴が聞こえ、途中でぷつりと消えた。何事かと周りの人が集まる。俺たちも集まった。そこには衝撃的な光景があった。なんと父がインフェルノにかみ殺されていたのだ。リリさんも同じ。
「お姉ちゃん、エイヴァンさん・・・」
シグが恐がっているよな、ショックを受けたような声で言う。俺はショックで口もきけなかった。インフェルノは周りを見渡し、今度は親戚を襲い始めた。俺は一人息子で兄弟はいない。そして親戚は次々奴に殺された。呆然とした。母は地面にへたり込んでいる。母はふらふらと立ち上がり、崖に向かって歩きだした。
「母さん、どこ行くんだよ?」
母は何も答えずに歩き続ける。ペースがだんだん速くなり、母が何を考えてるのか俺には分かった。
「やめろよ、母さん!」
母は俺の言葉など聞いていなかった。そして、飛び降りた。
「かあさーん!」
いくら叫んでも無駄だ。もう落ちてしまった。シグはインフェルノに襲われ、必死に炎で対抗していた。火の悪魔の娘であるシグは炎使いなのだ。シグまで行かせるわけにはいかない。俺は光弾を投げた。インフェルノに当たり、奴はひるんだ。
「逃げろ!」
俺が言い、シグは飛んで逃げ、俺は走った。逃げた先で俺たちは別れた。その後ある老爺に会った。あの人にはいろんな事を教わった。旅人になってから俺とシグは再会することになるのだった。再会した時は本当にびっくりした。だがこの話はここまでだ。

管理人紹介

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言わずと知れた翼竜写真館の管理人エラノールを紹介します。
名前 エラノール
自称 竜、または写真家
年齢 ティーンエイジャーである事は確か
趣味 パソコン、映画観賞(お気に入りの映画はロードオブザリング、コンスタンティン、ヒダルゴ、キングダムオブヘヴンなど)テレビ
住所 不定(前は霧降り山脈にいたと思ったら今度は灰色山脈にいたり・・・今も灰色山脈とは別の場所にいる)
職業 無職
好きな芸能人 オーランド・ブルーム(最近の日本のタレントなどにはあまり興味がない)
<解説>
住所不定無職か、怪しいですね。オーリー好きな方は世界中にたくさんいるかと思います。かっこいいですよね?あの方。

ガルム放浪記 第九話野宿

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その日の晩、三人は野宿をします。

  由紀は走り続けた。転ばないように、それだけを考えて走った。謎の声は由紀に進む道を案内していた。由紀は人気のない山の中を走っていた。
「その先で右に。そこにいるわ。」
曲がると向こうの方に黒い服に黒いマントを着た長身の女性がいた。由紀は謎の声に言われるままに操縦した。バイクがとまり、ガルムが茂みから現れてバイクを支えてスタンドをかけた。
「ガルム・・・」
由紀はだるそうに言った。そして長身の女性はコルビである事に気がついた。
「コルビさん、だね。」
「ええ。さん付けしなくてもいいわ。」
「さっきまで聞こえた声、一体なんなの?」
由紀が不思議そうに訊いた。
「あれは私の声よ。テレパシーで話しかけたの。私が魔術師だって事も、ガルムが風使いを助ける魔狼で光弾使いだって事も話したでしょ。あと、あなたが運命の風使いだって事もね。あなただるそうね。」
由紀は心底だるそうな顔をしている。由紀の胸に悲しみがこみあげてきた。コルビは由紀を道の脇の砂利がひいてある空き地に引っ張った。由紀は力なくへたり込んで泣きだしてしまった。今までずっと我慢していたのだろう。コルビはそんな由紀の脇にしゃがんで慰めるように背中をさすった。コルビは陰気だが本当は優しいのだ。その様子をガルムはじっと見ていた。由紀はしばらく泣いて泣きやんだ後、精神的にも肉体的にも少し元気を取り戻した。
 その晩、山の中で野営をしていた。
「ケストの手下だったんだ、校長先生。最近来た先生だけど。」
由紀が言う。焚き火の火が燃えている。
「ああ。ケストの奴ならだまして手下にする位、多分簡単だろう。闇の世界の奴らは闇の世界から出ることはできないから少しは安心だな。少しでも闇の世界の外の生き物の血が流れてれば別だがな。昨日会った巨大な蛇はほとんど闇の世界の生き物の血だけみたいだけど少しは他の血もあるらしいな。」
ガルムが言う。
「ところでさ、コルビ。私の家を出る時こうやって手をかざしてマントをひるがえしたのはなんか意味があるの?」
由紀はコルビに訊いた。コルビは未だにフードを被ったままだった。
「あれはあなたをヒーリングしたのよ。風邪ひいてたからね。きちんとやらなかったけど。」
コルビはそう言ってフードを外した。整った美しい顔だちできれいなエメラルドグリーンの目。明らかに異常なほど青ざめたように白い肌に額に赤い石がうめこんである。そんな彼女の特徴的な顔を由紀はじっと見ていた。コルビは整った顔だちだし足が長いしスタイルもいい。とても美しい女性だ。
「私は人間じゃないから。人間の血は一滴も流れてないわ。」
由紀の視線に気づいたコルビが言う。
「魔界とかに関係あるの?」
「ええ。」
一同はしばらく黙った。由紀はなんとなくだるそうだった。
「そういえばよ、お前、その・・・・・前から気になってたんだけど、お前一体何歳なんだ?たまに”あれは少し前、えっと百年か二百年程前”とか言うけど。」
沈黙をやぶってガルムが訊いた。コルビはちらりとガルムを見てから少し考え、
「5149歳よ。」
と答えた。由紀は目をぱちくりさせた。コルビは
「由紀の事ちゃんとヒーリングしなきゃいけないわね。」
と付け足した。そしてヒーリングを始めた。あのメトルイ アルカメン サラクスという呪文を唱えていた。ヒーリングが終わると由紀は急に眠くなってきた。ヒーリングが効いてきた証拠だという。由紀はあっという間に寝てしまった。コルビは由紀に自分のマントをかけてあげた。コルビの行動にガルムは大きな銀色の目をぱちくりさせた。
「世界の終わりが来てもマントはかさないのに。」
ガルムが驚いたように言う。
「たまにはいいかと思って。」
コルビはそう言って宙に浮いてあぐらをかいてポーズをとり瞑想を始めた。ガルムは寝た。
 次の日、最初に目を覚ましたのはコルビだった。すぐにガルムも目を覚ます。由紀は寝ていた。二人とも軽く運動をしてガルムは拳銃の整備もした。ガルムは由紀を起こした。
「あ、おはよう。コルビ、マントありがとう。」
コルビはマントを受け取りすぐに着た。朝食を食べた後、ガルムがこんな事を言った。
「行かなきゃいけない所がある。気になる事もあるし、ここでお別れだ。」
ガルムが言う。
「そう。行ってらっしゃい。」
コルビが言う。
「ああ、行ってくる。そうだ、このバイクは由紀にやるよ。これから行く所に持っていくと壊れるか途中で乗り捨てる事になる。」
「え?あ、いいの?」
由紀が言う。
「そういえばあなた、バイクなんていつの間に手に入れたの?前会った時は持ってなかったのに。半年前だったかしら。」
コルビが言う。
「手に入れたのは半年前だ。じゃあな。」
ガルムは荷物を背負ってどこかへ歩いて行った。バイクの荷台にはゴーグルとグローブが残されていた。由紀はそれに気づき、コルビはわざとだろうと言う。由紀は帽子とガルムが置いていったゴーグルをはめた。コルビはカラスに変身した。二人は出発した。
<解説>
以上、第九話野宿でした。ここでコルビの年齢が明らかになります。あと、あることがまだ明らかになっていない・・・(本人のみぞ知る)

晴れの日の夕暮れ

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blog81
ここの管理人エラちゃんが好きな夕暮れ写真。きれいだなー。今日のお話が独立してからここは純粋な写真ブログだなあ。過去の意味不明なお話はお気になさらず。
 この風景は毎日眺めますが(というのもこの写真は家の窓から撮りましたし登下校中も見えます)毎日少しずつ違った顔を見せます。そんな風景一つ一つがエラは好きです。

こっちの方がいいかな?
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だらけきった文鳥達

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bun112
エステル;何か母ちゃんがんばって運動しとるぜ。
メレス;えらいね。

bun113
メレス;私らも運動するべきかな?
エステル;さあ・・・・

その後文鳥達が運動をしたかというと・・・

bun114
そんな事は

bun115
ないようだ

bun118
ZZZZZZ・・・・・

<解説>
何か最後の写真ぼけてるような気がする。